塾に通わせるより家で勉強をさせる家庭学習を選ぶ親は、なぜ学習塾を選ばなかったのか?
この理由はいろいろありますが、一般的に言われていること以外にもあります。
ご家庭の教育方針やお子さんの性格も加味して、家庭学習のほうが合っているかどうか検討してみましょう。
学習塾が遠いから
一番多い理由が学習塾の立地条件です。
特に田舎に住んでいるとどうしようもなく、通わせるとなると親が車で送り迎えすることになり大変なことになります。
バリバリの進学を目指しているのならそれもありでしょうが、そうではないのなら送り迎えは想像しているより大変な作業になります。
塾の月謝費用が高いから
費用の問題もあります。
家庭学習だと高くても月1万円を超えることはレア。
学習塾だと数万円は当たり前です。
勉強合宿みたいなものがあると、それこそよく分からない名目で費用が請求されることも。
その子にとって合う学習塾だったらいいのですが、合わないまま通わせている家庭もあり、それを考えるとかなりお金の無駄使いをしている人も。
子どもの自主性・進んで自ら勉強する姿勢を養いたいから
私が繰り返し書いていますが、小学生~中学生の間に、自分で問題に対して向き合い、自主的に解決しようとする姿勢を身に付けることが重要です。
この時期の勉強はそのためにあり、決して周りの学力に合わせたり抜け出すためのものではありません。
このことを重要視している親も多く、ペースが一定に進み、悪く言えばやらされている学習塾ではなく、家庭学習でじっくりと自主的に勉強する習慣を身につけさせようという親御さんが家庭学習を選んでいます。
学習塾で自主的に勉強する癖が身につかないわけではありませんが、塾頼みになりすぎると、何か指針がないと動けないタイプになってしまうことはあります。
子どもの食生活・家族の時間・食育を大切にしたいから
学習塾に通うと子どもの食生活が乱れやすくなります。
これは通う学習塾と家との距離や、学習塾が繁華街近くにあるかなどでも違ってきますが、買い食いをしたり、夜帰ってくるのが遅くなってしまい、晩ごはんが遅くなるといった問題があります。
小学生、中学生の時期の食生活はその子の人生に染み付きます。
この時代にあまりいい食生活を送れていないと、大人になった時に健康面やダイエット面でかなり困ることになります。
とにかく学力だけじゃないという視点に立つと、学習塾の立地によっては家庭学習を選んだほうがいいという家庭もあるでしょう。
また、家族揃って晩ごはんを食べるというのはとても重要です。
この時期は二度とありません。家族がみんなで普通の時間にご飯を食べられるという幸せを無駄にはしたくありませんね。
校区外の悪い友達との付き合いを予防したいから
学習塾には学校の友達が行っているだけでなく、他校の子もたくさん来ています。
そうなると学校の校風が違う子が集まることになり、そこで覚えなくていい遊びや話を覚えてくることも。
子どもの内はいろいろ経験したほうがいいのは事実ですが、その学習塾の立地によっては塾が終わったあとにあまり行ってはいけない場所に連れて行かれたり、何かと親が心配する場面が増えることも。
そのことを危惧して家庭学習にしたという親御さんもいます。
子どもの体が弱い・病気がちだから
お子さんがあまり体が強くない体質だと、塾を一回休むだけでついていけなくなる場合もある…
ということで、マイペースで臨機応変に対応できる家庭学習を選ぶという理由もあります。
親同士の付き合い・出費でストレスが溜まるから
学習塾の負担はお金や子どものことだけでなく、親同士の付き合いで問題になることがあります。
学習塾全てではありませんが、勉強が終わった際に親同士がお菓子を子どもに与える、といった場面があり、それが常習化していることがあります。
すると、親が他の家庭が持ってくるお菓子の質や価格、種類とかについて気を使うことになりますし、自分の子どもに食べさせたくないものを食べさせることになったりなど、親同士の人間関係に疲れてしまうことも。
特に母親同士はいろいろなしがらみが出てくるため、親が送り迎えする必要がある塾になると親が先に疲れてしまい、家庭学習に切り替えたという例もあります。
親自体がちゃんと教えられるから
親の学歴が高い、又は自分が小さいときは家庭学習だったから、ということで、子どもに教える技術や自信があるから家庭学習という家庭もあります。
ただこの場合気をつけなければならないのは、自分の時代や自分の経験を子どもに押し付けないことです。
一番ダメなのは、自分があなたぐらいの年齢だった頃は…という昔話しです。
それは大人同士でもあまり興味を持たれない話のくだりです。特に子どもにとっては親がどうだったかは全く興味ありません。自分の勉強具合に関して困っているのであって、親がそうだったから、というのは完全にやる気をなくすワードなので禁句です。